EXHIBITION | TOKYO
榎忠(Chu Enoki)
「RPM-1200」
<会期> 2020年12月5日 (土) – 2021年1月31日 (日)
<会場> ANOMALY
<営業時間> 12:00-18:00 月祝休 および2020年12月27日から2021年1月11日まで冬季休廊
ANOMALYでは、2020年12月5日(土)より、明けて2021年1月31日(日)まで、榎忠(えのき・ちゅう)個展「RPM-1200」を開催いたします。
本展タイトル「RPM-1200」は、榎忠の代表作のタイトルでもあり、旋盤の回転数(1200 Revolutions Per Minute)を表しています。生活者(*1)として定年まで金型職人として勤めあげた榎忠が、アフターファイブに旋盤を回し磨き上げた工業部品を、ひとつひとつ辛抱強く積み上げることで形づくられる《RPM-1200》。1mmの100分の1の精度で仕上げられた、かつて繊細な機能を有していたボルトなどの部品が、榎の手作業により無数の集合体として凝縮された本作品は「造形の洗練において榎の一つの到達点を示した」と評されたインスタレーションです(*2)。
本展は、この榎忠の代表作《RPM-1200》を中心に、《AK-47》や《COLT-AR-15》などの銃のシリーズや、《パトローネ》(*3)シリーズ、《半刈りでハンガリーに行く》、更に榎が70年代以降に開始した活動の資料や記録を含めて構成する、レトロスペクティヴです。
参考:
榎忠、EVERYDAY LIFE/ART: ENOKI CHU榎忠、青幻社、2006年
榎忠、榎忠展 美術館を野生化する、兵庫県立美術館、2011年
(*1)生活の基本が「自己生産であることを自覚しているもの」であり、「時間と金銭における必要と自由を設定し、常に識別し、あくまで必要を守りながら」、大衆消費社会の「営利主義的戦略の対象としての、消費者であることをみずから最低限にとどめよう」とする人々。
天野正子『「生活者」とはだれか』、中公新書、1996年、p.129
(*2)中島徳博、「榎忠とその時代」、EVERYDAY LIFE/ART: ENOKI CHU榎忠、青幻社、2006年、p.48
(*3)パトローネ(ドイツ語:Filmpatrone)は、写真機にフィルムをそのまま装填できる円筒形の容器のことで、写真用35mmフィルム(135フィルム)用のものを指す。ドイツ語で単に「Patrone」とだけ言った場合、現代では専ら「弾薬」を示す。
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