EXHIBITION | TOKYO
オノデラユキ(Yuki Onodera)
「TO Where」
<会期> 2020年9月8日(火)- 10月10日(土)
<会場> Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku
<営業時間> 12:00-18:00 日月祝休
Yumiko Chiba Associates viewing room shinjukuでは、2020年9月8日(火)より、オノデラユキの個展「TO Where」を開催いたします。
写真家・オノデラユキの個展を開催いたします。オノデラは、独学で写真技術を身に付け、作家活動をスタートさせました。1993年に渡仏し、2003年に写真集『カメラキメラ』で第28回木村伊兵衛賞、2006年にはフランスにおける最も権威ある写真賞「ニエプス賞」を受賞するなど、世界的な活動を続け、現在もパリを拠点に制作活動を行っています。
写真家としてのオノデラの制作と思考は、一貫して、世界の模倣、写し、記録装置としての写真のありかたに揺さぶりをかけるような、〈写真の存在論〉〈カメラの存在論〉とも形容できる、独自の探究に捧げられてきました。オノデラの制作を振り返れば、カメラの機構、プリント、撮影行為のすべてにおいて、なんらかの造形行為、演出が重視されていることがわかります。この点においてオノデラは、記録装置としての写真から距離を取り、写真とカメラを、造形的なものとして捉え直していると言えるでしょう。印象派の時代、現実の克明な記録を可能にするカメラ装置の出現が、絵画の新たな造形的展開を推し進めた歴史を逆なでするように、オノデラは、カメラと写真というテクノロジーに潜在する造形的な可能性こそを拡張しようとするのです。
新作個展となる本展は、コラージュ、ペインティング、フォトグラム、ドリッピングといった行為によって、何らかの操作がなされた写真で構成されます。銀塩写真プリントも、すべてオノデラ自身によるものです。これらのシリーズは、『Darkside of the Moon』と名付けられました。たしかに存在することは知っていても、その場所からは見えない「月の裏側」。写真というメディアの探究において、認識と知覚のあわいを往還するオノデラの新作をぜひご高覧ください。
※本展は、ザ・ギンザ スペースで開催される、オノデラの初期の代表作『古着のポートレート』ほかの作品を展観する『FROM Where』展との同時開催となります。
Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(ユミコチバアソシエイツビューイングルーム新宿)
http://ycassociates.co.jp
東京都新宿区西新宿4-32-6 パークグレース新宿#206
tel:03-6276-6731