絵のようにも写真のようにも見える、印象的で不思議な風景の作品で注目される進藤
環の新作展をご案内申し上げます。
進藤の創り出す、違和感を覚える自然の風景は記憶のどこかと結び付こうと頭の中を
駆け巡りますが、決して結び付くことはありません。なぜならその風景は現実に存在して
いないからです。進藤はあちらこちらで撮りためた木や草、花の写真をハサミで切り
取り、加筆やカラーコピーを繰り返すことで不自然な自然を生み出します。低地の草
も高地の苔も、北国の樹々も南方の花も混在する風景。秩序があるようで無い世界は、
無秩序な混沌よりも静かな緊張感が漂っています。
<作家コメント>
記憶を繋いでいくように、風景を繋ぐ。
見慣れたはずのものを未知に感じ、初めて見るものをすでに知っているように思うこ
と。
視覚と記憶が交わる場所を見つけた時、地続きに見えていた風景は、亀裂が起こりそ
うな緊張感をもって、立ち上がってくる。
東京都渋谷区神宮前5-1-15 CHビル B1F
TEL:03-3797-1507
http://hpgrpgallery.com/tokyo/