EXHIBITION | TOKYO
徐承元(Suh Seung-Won)
<会期> 2026年3月7日(土)- 4月18日(土)
<会場> Tokyo Gallery + BTAP
<営業時間> 12:00-18:00 日月祝休
この度、東京画廊+BTAPでは、2026年3月7日(土)より徐承元(Suh Seung-Won)展を開催いたします。本展は、1960年代の初期作品から2025年の最新作に至るまで、徐承元の約60年に及ぶ画業を、日本で初めて包括的に展望する回顧展です。
徐承元(1941– )はソウル生まれ、1964年に韓国・弘益大学校を卒業後、1974年から2007年まで同大学美術大学で教授を務め、ソウルを拠点に制作を続けています。1960年代初頭に結成された「オリジン(Origin)」グループの創立メンバーであり、1970年代の「A.G.(韓国前衛美術協会、Avant-Garde Association)」の設立に関わりました。その後の単色画(Dansaekhwa)の展開の一翼を担うなど、 韓国現代美術の大きな転回と共に歩みながら、徐は独自の抽象表現を築き上げてきました。
1960年代、韓国美術界の主流を占めた「アンフォルメル」は朝鮮戦争後の虚脱感と再生への熱情を反映して「熱い抽象」とも呼ばれていました。朴栖甫(Park Seo-Bo)らが牽引するこの潮流に対し、徐は感情の表出を抑制した「冷たい抽象」を提示します。徐は、秩序を旨とするこの幾何学的抽象を基盤とし、静謐、余白、内省といった韓国的な感性によって西洋美術の動向を再解釈し、自身の思想的枠組みを確立していきました。
徐の作品世界の中心には、韓屋(hanok)の経験があります。韓屋の扉の構造は、徐の作品の基本的な構成単位である長方形となりました。また、韓紙(hanji)を透して差し込む光は、ガラス越しの直接光とは異なり、柔らかく拡散する間接光です。1960年代から80年代にかけて幾何学的抽象を追求した徐は、この独特の光に注目し、やがてその表現へと制作の軸足を移していきました。障子を通じて滲み出る、揺らめくような光の描写は、作家の代表的様式へと発展します。初期作品は都市化の進む無機質な風景の反映と解釈されることもありますが、その根底には、韓屋で過ごした抒情的な記憶があるのです。
本展では、1960年代の初期木版画から2025年の最新作まで、代表作約13点を展示します。韓国現代美術氏に記念碑的な足跡を残した1975年の展覧会「韓国・五人の作家 五つのヒンセク〈白〉」に出品された作品をはじめ、初期の版画から、光と形態が溶け合う近年の「同時性(Simultaneity)」シリーズに至るまで、徐承元芸術の展開を辿る構成となります。
Tokyo Gallery + BTAP (東京画廊+BTAP)
https://www.tokyo-gallery.com/
東京都中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7階
tel:03-3571-1808
